【株式会社 EPARKテクノロジーズ 執行役員 齋藤氏】現職に至るまでのキャリアと今後の展望について語る

本日は、株式会社EPARKテクノロジーズ(以下、EPARKテクノロジーズ)で執行役員を務める齋藤勇氏にお話を伺いました。

EPARKテクノロジーズ 執行役員 齋藤氏プロフィール


齋藤 勇氏(さいとう・いさむ)|株式会社 EPARKテクノロジーズ 執行役員
1992年日本電子専門学校 人口知能科卒業後、株式会社住友電工ワークステーションへ入社。自社製RTOSにてUNIX、カーナビ用ブラウザ、GPS測位システムの開発に携わる。趣味で出欠システムを作成したことをきっかけにWEBサービスへ興味を持ち、2001年、株式会社ネットエイジ(現UNITED株式会社)へ入社。サービスの企画~サイト運用まで経験し、2006年同社執行役員へ就任。グループ企業のシステム開発のマネジメント統括、M&Aや投資時の技術インテリジェンスに従事。2007年 ngi technologies株式会社 取締役を務めた後、2009年、株式会社アイスタイルへ入社。美容系総合ポータルサイト@cosmeのフルリニューアルと、開発チームのリビルトを実施。2011年同社執行役員CTO就任、2013年株式会社アイスタイルビューティーソリューションズ取締役就任するなど、経営分野での経験を積む。2016年、現職株式会社EPARKテクノロジーズへ入社。執行役員として最大150名のエンジニア組織をマネジメントしつつ、EPARKグループを含めたIT戦略立案・開発・運用まで担当している。

EPARKテクノロジーズについて


Q.EPARKテクノロジーズの事業内容を教えて下さい。

EPARKテクノロジーズは、長年培ったWEBやIoT技術とAR/VR、AI(機械学習)など最新のデジタルテクノロジーを活用し、DX(デジタルトランスフォーメーション)サービスを企画立案、データの検証、PoC、開発、運用まで一気通貫で提供。順番待ち&予約受付システムを主軸に、あらゆる業種でユーザーのリピートに貢献するサービスを展開しています。

エンジニアとしてキャリアを形成するまで


Q.日本電子専門学校 人工知能学科へ進学した理由は何でしたか?

専門学校を選択した理由は、大学に4年間通う金銭的余裕がなかったからです。なんとか2年間で専門的スキルを身に着けようと思い、最初は、情報処理科に入ることを検討していました。しかし、情報処理科に所属していた兄の友人から「情報処理を学んでいる人は多いので、希少性は高くない。」という話を聞きました。

そんな時に「日本電子専門学校に新しく人工知能科ができます!」という話が舞い込んで、最新の技術を習得したいと思い人工知能科を選択しました。

また、C言語を学べるというのも1つ決め手でしたね。当時、「C言語を学んでいると月に300万は貰える!」というようなバブリーな時代だったんです。フロッピーディスクが8インチという時代なので、C言語でそれくらい貰えてもおかしくないのかもしれないですけど……。エンジニアが非常に注目されていながら、新しい言語を学んでいる人が少なかったため、需要と供給のバランスが崩れていた時代だったように思います。

Q.人工知能科ではどのようなことを学びましたか?

課題では、人工知能を使って時間割を作るプログラムを研究していました。新しいツールを導入した直後でしたが、担任から「これを使って研究課題に取り組んでください。」と言われたことを記憶しています。ルールベースのコンピュータ言語を用いたスケジューリング型システムを構築したので、非常に苦労しました。

Q.卒業してからどのようにしてエンジニアとしてのキャリアを築いていきましたか?

OBが企業説明会で学校へ来たことをきっかけに、住友電工ワークステーションを知り、UNIX系で色々できるという点は面白そうだなと思って応募しました。入社後は、UNIXを作る基礎知識を学んだり、カーナビゲーションのOSを開発してました。

それから約9年間、住友電工ワークステーションに務めていたのですが、毎年辞めると言っていましたね。(笑)その理由の1つは、実力主義ではなかった点です。上司から「うちは実力主義だよ。」と言われていたのですが、5~6年後に入ってきた私より高学歴の人が私の上司になるんです。「何故彼が私の上なんだ?」と言っても、納得感のある回答は得られなかったですね。

もう1つは、インターネットサービスを作る面白さに気づいたからです。当時、趣味で部活動をしており、10人程のメンバーと一緒に、出欠システムのWEB版・携帯版を作っていました。「どうすれば見やすくなるか。」ということを話合いながら作っていく中で、初めてインターネットに触れて、インターネットサービスを作る面白さに気づきました。
その時、丁度同期がインターネット企業のネットエイジ(現:UNITED株式会社)※のCTOを務めていて、声をかけていただいたので転職を決意しました。

※ネットエイジ(現UNITED):西川潔氏が創業した会社。ネットエイジからは多くのサービスが生まれ、mixi創業者 笠原氏、Yahoo Japan!執行役員小澤氏、VOYAGE GROUP 代表取締役宇佐美氏、アイスタイル代表取締役吉松氏、EastVentures 松山氏など多くの人材を輩出している。

CTOとしてキャリアを形成するまで


Q.ネットエイジ入社後、どのようにしてCTOになりましたか?

もともとは、マネージャーでした。当時CTO1代目がCOOになり、2代目が合弁会社のCTOになり、ネットエイジのCTOが不在という状況になってしまいました。

そこで誰が3代目CTOをやるかという話になったのですが、当時のCTOやCOOから「お前(齋藤さん)がやるしかないだろう。」という風に言われました。一緒に働いていたエンジニア達も、技術志向の方が多くやりたがらなかったので、私もしょうがないという気持ちでCTOを引き受けた記憶があります。

Q.齋藤さんは、CTOになることは嫌だったんですか?

今までコードとプロジェクトしか見たことがないという状況で、いきなりCTOだ部長だと言われても全くイメージが湧かなかったというのが本音です。また、1代目・2代目がCTOを務めているところを近くで見ていて「これは面倒くさそうだな。」というイメージがあったのも事実です。(笑)
なので正直、本当にやらなければいけないのかなと不安も大きかったのですが、実際は周りのメンバーが支えてくれたので、良い経験だったと思います。

Q.CTOになってからは、どのようなことをしましたか?

ネットエイジは、エンジニアドリブンで進むことが多く、サービスの立ち上げから関わることが多かったです。基本的にビジネスは、「サービスを作る。」→「それをスピンオフする。」という流れがセットでついてくるので、開発組織には色々なノウハウが溜まるんです。

例えば、別の案件で「ゼロからプロダクトを作ろう!」といった時には、「前のプロジェクトはこうだったのだから、こういう要件のほうが絶対良い。」というように事業側に話をすることもできました。そうすると、事業側から「じゃぁ任せた。」と言われて、最初の開発スコープもエンジニアで決めるというところまで、権限を獲得することができていました。

また、「既に、システムはあるけれど、勢いで作ってしまったから全然回っていない。」というような案件を、ブラッシュアップして立ち上げ直してほしいというような依頼も、多々入ってきていました。その際、執行役員(CTO)のフェーズでは、次のプロダクトをジャッジするという場面が多くありましたね。分析した結果を経営層に報告して「弊社には合わないから辞めましょうよ。」という風に提案していくというところには面白さを感じていました。

Q.その後、アイスタイルに転職するまでの経緯を教えて下さい。

ネットエイジには、約9年くらい在籍していましたが、会社の事業方針見直しにより、キャピタル事業に特化することになったため、エンジニア部隊は解散することになりました。とはいっても、当時在籍していた30名のエンジニアの行き先をどうにかしなければと思い、様々な案件の技術部門に採用してもらうべく営業しにいきました。その甲斐あって、30名のエンジニアの行き先は無事決まったのですが、最後に自分が行くところが決まっていないということに気づきました。(笑)

そんな時、現アイタイルの社長である吉松さんから、「@cosmeのフルリニューアルを任せたい。」と誘われました。アイスタイルでは、主に@cosmeのフルリニューアルとそれに伴うエンジニアの人員体制を整備を行いました。社員は4~5年で10名から100名くらいまで増やしましたね。

もともとアイスタイルは、上場したら辞めるということを前提に入社したので、代わりのCTO人材も育ったし、マザーズ・東証一部にも上場して組織も構築したので、自分のやるべきことはやりきったと思ったタイミングで退社をしました。

当時の私は、事業を起こすことに興味があったので、その後は起業準備に入りました。ネットエイジ時代の知人らと集まり起業に向けて準備をしていましたが、家庭の収入や距離の問題など様々な問題が発生し、起業を断念せざる得なくなりました。

EPARKテクノロジーズへ入社してからの展望


Q.EPARKテクノロジーズへ入社した経緯と主な業務内容を教えて下さい。

当時のEPARKテクノロジーズは、システムのリニューアルを検討していたタイミングだったので、弊社代表の和田から「アイスタイルの大規模システムの改修ができるなら、うちのシステムもできるでしょう。」ということでお声がかかりました。
現在は、EPARKテクノロジーズの執行役員として最大150名のエンジニア組織をマネジメントしつつ、EPARKグループを含めたIT戦略立案・開発・運用まで担当しています。

Q.最後に、齋藤さん今後のビジョンを教えて下さい。

転職して身をもって感じていることは、どの会社も規模やステージ毎に課題感があり、取り扱うプロダクトの違いはあっても、エンジニアとして、マネジメントとして、経営メンバーとして取り組まなければならない事はあまり変わってないと思ってます。

現状は合弁会社を立ち上げ、事業を軌道に乗せること。また、開発を担当している各事業を回すことに精一杯ですが、どちらか言うと「新しい技術に携わりたい。」というよりも「エンジニアリングという職種をベースにでどこまで利益追求できるか。」の方が正直興味があります。

そのためにもWeb開発における生産性というワードと睨めっこしてますが、自分自身、チーム・部署・会社として成長するためには必要なモノサシだと思ってますので、まずは今の社内・関係者で納得のいく指標を作りつつ、ハイパフォーマンスの組織を構築していきたいと思ってます。

この記事を書いた人
OCTOPASS編集部
OCTOPASS編集部
CTO育成及び就職支援サービス「OCTOPASS」の編集部。主にCTO層のインタビュー取材を担当。